光触媒コーティングとは?外壁塗装への効果やメリット・デメリット・セルフチェックも!
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光触媒コーティング、聞いたことはありますか?
この記事では、光触媒コーティングの基本から、セルフクリーニング機能や空気清浄効果といった驚きのメリット、そして気になるデメリットまで徹底解説。
光触媒コーティング塗料とはどんなものなのか? どんな製品があるのか? どのメーカーを選べばいいのか?
この記事では外壁塗装で光触媒を利用する方へ知っておきたい基礎知識などをご紹介させていただきます。
是非参考にしてみてください。
光触媒コーティングって?
触媒とは、化学反応を促進して物質変化を及ぼす仕掛けのことを呼びます。そのため光触媒とは光を当てることで有害物質を分解したり、汚れを付きにくくしたりする仕掛けのことを表しています。
よく、光触媒の例として使用されているのが、植物の光合成の仕組みです。
植物は葉緑素に光を浴びることにより二酸化炭素と水を炭水化物へと変化させます。植物が葉緑素にて化学変化をさせるのと同じように光触媒技術では酸化チタンという物質が化学変化を促進させます。酸化チタンに光が当たり、酸素や水分と反応すると有機有害物質を二酸化炭素と水に変化させ無害化することを光触媒と呼びます。
光触媒コーティング塗料とは?
光触媒コーティング塗料とは、酸化チタンを主成分とした塗料のことです。
酸化チタンが太陽光(紫外線)を浴びることで、触媒反応を起こし、有機物や汚れを分解する性質を持っています。
<光触媒の仕組み>
- 酸化チタンが主成分
- 太陽光で触媒反応
- 有機物や汚れを分解
この分解力により、外壁に付着した汚れを雨水で洗い流すセルフクリーニング効果や、空気中の有害物質を分解する効果が期待できます。
代表的な光触媒コーティング塗料製品
代表的な光触媒コーティング塗料製品は、各社から様々なものが提供されています。
光触媒コーティング塗料は、メーカーによって成分や機能に特色があります。外壁の美観維持や空気清浄など、求める効果に合わせて製品を選ぶことが重要です。
<代表的な光触媒コーティング塗料製品>
| メーカー名 | 主な塗料 |
| 日本特殊塗料 | 『エヌティオ』シリーズ |
| ピアレックス | 『ピュアコート』シリーズ |
| ニュートラル | 『NU-COAT』シリーズ |
| SICコーティングス | 『アートファイン』シリーズ |
| OPTIMUS | 『外装用オプティマスホワイトペイント』 |
これらの製品は、セルフクリーニング効果や空気浄化効果が期待できます。塗料を選ぶ際には、各製品の特性を比較検討し、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。
どのメーカーの光触媒塗料を選べばいいの?
光触媒塗料は、どのメーカーを選べばいいか悩む方は多いと思います。
光触媒塗料は施工実績が少ない為、良し悪しが過去に事例からも判別しにくいです。
光触媒塗料選びで重要なのは、各メーカーの特徴を理解し、自宅の環境や求める機能に合った製品を選ぶことです。
<3大メーカーは光触媒塗料を販売していません>
- 日本ペイント
- 関西ペイント
- エスケー化研
という有名な塗料メーカーがあります。
しかし、現在この3メーカーは光触媒塗料を販売していません。
さらに、光触媒塗料のイメージを作り上げたと言っても過言ではないTOTOオキツモコーティングスの『ハイドロテクトシリーズ』も、現在は販売を終了しています。
販売を終了したからといって悪い製品というわけではありませんが、外壁塗装は工事後のアフターケアが何よりも重要になります。
塗装が耐用年数を迎えれば新しく塗り替える必要があるからです。
そのため、もし使用した塗料の販売が終了してしまった場合は、アフターフォローの内容や次の塗替え方法について施工店に確認しなければなりません。
このような側面も踏まえて光触媒塗料を選ぶようにしましょう。
光触媒コーティング塗料のメリット・デメリット
光触媒コーティング塗料には、セルフクリーニング効果や空気清浄効果など、様々な良い点もありますが、勿論悪い点が存在します。
両方の注意点を理解することが大事になります。
光触媒コーティング塗料のメリットは?
光触媒コーティング塗料は、外壁を美しく保つだけでなく、空気清浄効果も期待できる優れた塗料です。雨水を利用したセルフクリーニング機能で汚れを落とし、メンテナンスの手間を軽減します。これらの機能については、各項目で詳しく解説していきます。
雨水で綺麗!セルフクリーニング機能
雨水で綺麗になるセルフクリーニング機能は、光触媒コーティングの大きなメリットです。
光触媒塗料を塗った外壁では、二酸化チタンという物質が塗膜の表面を覆うようになります。
この二酸化チタンは太陽光(紫外線)を浴びると活性酸素という物質を発生させます。
活性酸素は空気中の大気汚染物質(窒素酸化物・硫黄酸化物)を分解する力があります。
そのため、光触媒が塗装された外壁は排気ガスなどの汚れが分解されて塗料表面に蓄積されにくくなります。
また、この分解された汚れは、雨水によって洗い流されるため、外壁を長期間にわたって美しく保つことができます。
これがセルフクリーニング機能のメカニズムになります。
さらに光触媒塗料を塗った外壁は静電気を帯びにくくなるので、静電気で付着する空気中の汚れや臭いが外壁につきにくくなる空気清浄効果や、防藻・防カビ効果なども得ることができます。
長い耐久性
光触媒塗料のメリットの一つに、長い耐久性があります。
光触媒は、太陽光などの光エネルギーを吸収して化学反応を促進する物質です。
この特性により、塗膜表面に付着した汚れを分解し、雨水で洗い流すセルフクリーニング効果を発揮します。
そのため、従来の塗料に比べてメンテナンスの手間が大幅に削減され、長期的に美観を維持することが可能です。
ただし、耐用年数はあくまでもメーカーが「これぐらいは持つように」と提示している目安になります。
そのため、施工する地域や気候、建物の立地によっては耐用年数が短くなることも念頭に入れておいた方がよいでしょう。
塗るだけで空気が綺麗に!?
塗るだけで空気が綺麗になるというのは、光触媒コーティングの大きなメリットの一つです。
光触媒は、太陽光や蛍光灯などの光エネルギーを吸収して、触媒作用により空気中の有害物質を分解します。
<空気清浄効果を発揮する仕組み>
- 有害物質の分解
- 臭い成分の分解
- 抗菌・抗ウイルス
- 防カビ効果
これらの効果により、室内の空気を浄化し、快適な空間を作り出すことが期待できます。
シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機化合物)を分解したり、タバコやペットの臭いを軽減したりする効果も期待できます。
光触媒コーティング塗料のデメリットは?
光触媒コーティング塗料には勿論デメリットも存在します。
良くない点もしっかり理解したうえで検討するようにしましょう。
施工が難しい
光触媒コーティングは、施工の難易度が高い点がデメリットです。
光触媒塗料は粘土が低く、サラサラとしており水のような状態の塗料です。
そのため、塗った時に垂れやすくそのままにしておくと美観が損なわれてしまいます。
また、塗った後も他の塗料に比べて乾燥が遅いため施工する日の天気や気温など注意が必要になります。
そのため光触媒は、高度な技術と知識が必要で、職人の腕によって仕上がりが大きく左右されます。
もし、依頼される際には実績などを参考に業者を選ぶようにしましょう。
信頼できる業者に依頼することで、光触媒の効果を最大限に引き出し、長期的に建物を守ることができます。
対応できない汚れがある
光触媒コーティングは万能ではなく、対応できない汚れも存在します。
光触媒は、太陽光(紫外線)を受けて酸化分解力を発揮し、有機物を分解する仕組みです。
しかし、無機質な汚れや、すでに固着してしまった汚れには効果が期待できません。
<光触媒で対応できない汚れ>
- 鉱物系の汚れ(金属部分などからのもらいサビ)
- 油性の汚れ(換気フードなどからの汚れ)
- 物理的な汚れ(泥や鳥のフンなど)
- 蓄積した汚れ
これらの汚れは、光触媒の分解能力を超えていたり、そもそも光触媒が反応する有機物を含んでいなかったりするため、除去が難しい場合があります。そのため、光触媒コーティングを過信せず、定期的なメンテナンスや適切な洗浄方法を検討することが重要です。光触媒はあくまでセルフクリーニングの補助的な役割を果たすものと考えましょう。
雨や光が当たらない場所は効果減
光触媒コーティングのデメリットとして立地によっては効果が発揮できないことや雨や光が当たらない場所では効果が減少することが挙げられます。
光触媒は、光エネルギーを利用して触媒反応を起こし、汚れを分解する仕組みです。
そのため、日陰や屋内など、光が十分に当たらない場所では、その効果を十分に発揮することができません。
つまり、「紫外線量」と「雨量」に左右されるのです。
そのため、隣の建物との間が狭く、常に日陰になっているような紫外線が当たらない立地では効果を発揮しづらくなります。
また、せっかく汚れを分解しても、雨水が当たらない立地では親水効果が発揮されず汚れが流れおちません。
<光触媒施工の効果が減少する場所>
- 北向きの壁
- 軒下
- 塀の裏側
- 屋内
これらの場所では、光触媒の効果が期待できないため、汚れが付きやすく、セルフクリーニング機能も働きにくくなります。
光触媒コーティングを検討する際は、建物の立地条件や形状を考慮し、十分な効果が得られるかを確認することが重要です。
選べる色が少ない
光触媒コーティングのデメリットの一つとして、選べる色が少ない点が挙げられます。
これは、光触媒の特性が色に影響を受けやすいためです。光触媒は、酸化チタンなどの金属酸化物を主成分としており、この酸化チタンが紫外線を吸収して触媒反応を起こします。
そのため「白」が強く出てしまい、鮮やか色や濃色を出すことが難しく、選べる色は採色のみとなります。
色の制約にはいくつかの理由があります。
外壁の色にこだわりたい方にとっては、大きなデメリットとなる可能性があります。
ひび割れに弱い
光触媒コーティングは、ひび割れに弱いというデメリットがあります。
光触媒は、その特性上、硬く柔軟性に欠けるため、下地の動きに追従できず、ひび割れが発生しやすい傾向があります。
特に地震が多い日本では、建物の揺れによってひび割れが起こりやすく、光触媒コーティングの耐久性を損なう可能性があります。
<ひび割れの原因>
- 下地の伸縮
- 地震の揺れ
- 経年劣化
- 施工不良
これらの原因により、光触媒コーティングにひび割れが発生すると、そこから雨水が浸入し、建物の内部を腐食させるリスクが高まります。
また、ひび割れ部分から光触媒が剥がれ落ち、本来のセルフクリーニング効果や空気清浄効果が低下してしまうことも懸念されます。
したがって、光触媒コーティングを選択する際には、下地の状態や建物の構造を考慮し、専門業者と十分に相談することが重要です。
光触媒コーティング剤の塗装費用と性能
光触媒コーティングは、その機能性から塗装費用が気になる点ですが、期待できる効果も大きいです。一般的な塗料と比較して、光触媒コーティングが持つ性能の違いを理解することで、費用対効果をより明確に判断できます。
光触媒コーティングでの塗装費用
光触媒コーティングでの塗装費用は、一般的な塗料と比較するとやや高くなる傾向があります。
その理由は、光触媒の材料費そのものが高価であることに加え、施工にも専門的な知識や技術が必要となるためです。
これらの要因によって費用は大きく変動します。
しかし、光触媒コーティングは、セルフクリーニング効果や空気清浄効果、そして耐久性の高さといった多くのメリットがあります。
初期費用は高めでも、長期的に見ればメンテナンスコストを抑えられ、建物の美観を長く保つことができるため、結果的にコストパフォーマンスに優れると言えるでしょう。
光触媒コーティングと他塗料の性能比較
光触媒コーティングは、他の塗料と比較して独自の性能を持っています。
光触媒の最大の特徴は、そのセルフクリーニング機能です。
紫外線が当たることで汚れを分解し、雨水で洗い流すため、長期的に美観を維持できます。しかし、耐候性や耐久性においては、フッ素塗料やシリコン塗料など、他の高性能塗料に劣る場合があります。
これらの効果は魅力的ですが、光触媒は、親水性によるセルフクリーニング効果を期待できる反面、塗膜自体は硬く、柔軟性に欠けるため、ひび割れしやすいというデメリットも存在します。
また、屋根塗料に現段階では光触媒機能の塗料は販売されていません。
そのため、建物の構造や立地条件を考慮し、他の塗料との比較検討が重要です。光触媒コーティングを選ぶ際は、これらの性能を総合的に判断し、専門家と相談することをおすすめします。
セルフチェック!我が家は光触媒コーティングできるの?
自分の家が光触媒コーティングできるかどうか気になりますよね?
そんなできるかどうかのセルフチェックになりますので一度確認してみてください。
□近隣の家との間に1m以上の間隔がない👉光触媒機能が発揮されない
□山と隣接している👉取れない汚れが付着する可能性が高い
□外壁素材がモルタルである👉ひび割れに塗膜が追随できず外壁にひび割れができやすい
□海沿いで潮風に晒されており、サビが発生しやすい👉光触媒の機能が発揮されない
□外壁素材、下地材が既に劣化が激しい👉高耐候性の塗料を塗っても下地の劣化により耐候性が短くなる可能性が高い
以上の項目に1つでも当てはまったら光触媒塗料での塗装を考え直してみることをおすすめします。
光触媒コーティングを検討する際は、事前に外壁の状態をしっかりと確認し、専門家のアドバイスを受けることで、最適な選択をすることができます。
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